難民不認定事例その3(その他)

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難民不認定事例その3(その他)

コラム

2018/04/21 難民不認定事例その3(その他)

難民認定するにあたって、条約難民とはほとんど関係ない理由で申請してくる場合があります。

不認定事例10:

申請者は、本国において、妻の手術代のために借金をしたところ、返済できなかったため、妻が債権者から脅迫されたことから、帰国した場合、債権者から迫害をうけるおそれがあるとして難民認定申請をおこなったケース。

 

ポイント:

申請者の主張は借金を理由として、債権者から迫害を受けるおそれがあるというものであり、難民条約上のいずれの迫害の理由にも該当しないとして不認定とされた。

 

不認定事例11:

申請者は、本邦において、マフィアからの違法薬物の密売の協力依頼を断ったため、マフィアから暴行を加えられた上、帰国したマフィアの関係者から家族が脅迫を受けたことから、帰国した場合、マフィアから迫害を受けるおそれがあるとして、難民認定申請を行ったケース。

 

ポイント:

申請者の主張は、依頼に応じなかったことを理由として、マフィアから迫害を受けるおそれがあるというものであり、難民条約のいずれの迫害理由にも該当しない。

 

不認定事例12:

申請者は、本国において、テロリストが政府と闘っている上、一般人に対する殺害や暴行事件を起こしていることから、帰国した場合、テロリストから迫害を受けるおそれがあるとして難民認定申請を行ったケース。

 

ポイント:

申請者の主張は、本国の一部地域における治安情勢に対する不安を述べたにすぎず、申請者はこれまでテロリストに危害を加えられたことはなく、迫害主体はテロリストであって、本国政府がテロリストによる違法行為を放置助長するような特別な事情があるとは認められないとして「不認定」とされた。

 

 

 

02-00497

 

不認定事例13:

申請者は、本国において家族との間に、父の遺産の相続をめぐる争いが生じていることから、帰国した場合、家族に殺されるおそれがあるとして、難民認定申請をしたケース。

 

ポイント:

申請者の主張は、遺産相続トラブルを理由として親族に殺されるおそれがあるというものであり、難民条約上のいずれの迫害の理由にも該当しない。

 

不認定事例14:

申請者は、兵役を忌避しているが、本国において徴兵の義務が課せられており、代替役務の制度も認められていないため、帰国した場合、兵役忌避者として処罰されるおそれがあるとして、難民認定申請を行ったケース。

 

ポイント:

国民に兵役の義務を課し、それを履行しない者を処罰することは、国家の正当な権利であり、兵役忌避者に科せられる刑罰が不相当に過重なものであるとは認められないことから、条約難民の要件である迫害を受ける恐れがあるとは認められない。

 

不認定事例15:

申請者は、日本において、本国の家族に同性愛者であることを電話で告白したところ、叱られた上、縁を切るなどと言われたことから、帰国した場合、家族から迫害を受けるおそれがあるとして難民認定申請をしたケース。

 

ポイント:

申請者の主張する迫害主体は、家族であり、本国では、同性婚の禁止規定が廃止され、同性愛者の権利保護の取り組みが認められる上、本国政府が私人による違法行為を放置助長するような特別な事情があるとは認められないことから、難民条約の要件である迫害を受けるおそれがあるとは認められない。

 

 

以上、どうでしょうか? 難民とは全く別の理由で申請していることが分かりますね。これは明らかに虚偽申請又は難民の意味が分かっていない申請になります。このような申請は絶対しないようにしましょう。

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