難民不認定であるが、人道的配慮で特別に在留許可される場合

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難民不認定であるが、人道的配慮で特別に在留許可される場合

コラム

2018/04/17 難民不認定であるが、人道的配慮で特別に在留許可される場合

原則的には、「条約難民」に該当しないものの、人道的配慮で特別に在留が許可される場合をみてみましょう。

特別在留許可事例1:

申請者は、本国の民兵検問所において、外国人の民兵と思われる者から、身柄を拘束され連れ去られた上、暴行を受けたことから、帰国した場合、同様の被害に遭うおそれがあるとして難民認定申請をしたケース。

ポイント:

民兵と思われる者の目的は、金銭の収奪にあったものと考えられるから、申請者の主張は「条約難民」の要件であるいずれの迫害の理由にも該当しないとして「不認定」とされた。

しかし、出身国情報によれば、本国では、内戦の激戦地が政府軍により制圧されて激しい戦闘は収まったものの、いまだに本国政府と反政府勢力との間の戦闘は継続しており、治安が改善する見通しが立っていないことから、帰国した場合、政府軍と反政府勢力との間の戦闘に巻き込まれる可能性が否定できず、こうした争いが収束するまで、人道上の配慮から在留を認める必要があると判断された。

 

 

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特別在留許可事例2:

本国において、軍人らに強姦され、当該軍人の子を妊娠し、出産したこと、本国は治安が悪く安全ではないことから、帰国した場合、再び軍人から強姦されるおそれがあるとして難民認定申請を行ったケース。

ポイント:

当該強姦事件は偶発的に生じたものと認められることから、申請者の主張は、「条約難民」の要件であるいずれの迫害の理由にも該当しないとして「不認定」とされた。

しかし、出身国情報によれば、本国では、家長主義の下、女性に対する差別や暴力が一般的であると認められ、申請者のような男性家族のサポートをうけることができない女性の国内での移住が現実的ではない上、軍人により強姦され、子を出産したという特有の事情の結果として、移住先において、さらなる人権侵害にさらされる可能性も否定できないことから、こうした状況が改善するまで、人道上の配慮から在留を認める必要があると判断された。

 

特別在留許可事例3:

申請者は少数民族Aであり、本国において、政府と対立関係にある民族Aの軍事組織Xの軍事訓練を受けたこと、来日後民族Aの支援組織Yで反政府活動を行っていること、Xから本国の家族に対して申請者に対する招集状が届いたことから、帰国した場合、本国政府に身柄を拘束されるおそれがあり、Xから徴募されるおそれがあるとして難民申請をしたケース。

 

ポイント:

申請者によれば、Xの軍事訓練に参加したことについて本国政府関係者から何ら言及されたことはないこと、来日後のYでの活動は一般会員としての範囲にとどまること、Xから強制的に又は執拗に招集をうけた状況もうかがえないことから、「条約難民」の要件である、「迫害を受ける恐れがある」とは認められないとして「不認定」とされた。

しかし、出身国情報によれば、本国では、政府軍とXとの間の戦闘が終結しておらず、Xによる民族Aに対する招集や軍事訓練が引き続き行われているところ、申請者の本国の生活基盤が戦闘地域にあり、帰国した場合、政府軍とXとの間の衝突に巻き込まれる可能性は否定できず、こうした状況が改善されるまで、人道上の配慮で在留を認める必要があると判断された。

 

どうでしょうか?

「条約難民」の要件に該当しないものの、生命身体に危険が及ぶ可能性がある場合は、個々の事情を考慮して、特別に在留許可が与えられるようです。

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